音階のないメロディー:Alan Parsons 「One Note Symphony」

Alan Parsonsは、古くは1970年ころからThe BeatlesPink Floyd等のレコーディングエンジニアとして活躍し、1970年代中頃から1980年代は、シンガーソングライターのEric Woolfsonと組んでThe Alan Parsons Project(以下、APP)を結成し、「Eye In the Sky」や「Don’t Answer Me」といったヒット曲を数多く放ってきたミュージシャンで、1990年代以降はソロアーティストとして活動しています。ソロといっても他のソングライターと組んで曲を作ることが多く、どちらかというと裏方的な存在であると思います。もちろん彼のキャリアのピークはAPPの時代で、その後は尻すぼみ感は拭えないのですが、今も新しいソングライターを探しては創作活動をしているようです。

そんな彼が2019年に発表したアルバム The Secret は、前作 Valid Path 以来15年ぶりのアルバムということで私も早速聴いたのですが、いまいちピンと来なくてしばらく聴いていませんでした。特に1曲目の映画音楽風のインストがダメなんですよね・・・。2曲目以降はAPP風のメロウなミディアムテンポな曲が続くのですが、1曲異彩を放つのが4曲目の「One Note Symphony」です。YouTubeにRadio Editの音源がありました。

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この曲の特徴は、何といっても歌メロに音階がない(常に同じ音程)ということ。このシンプルなメロディーに、豪華なオーケストラセクション(もちろんこれには音階があります)が絡むという構成となっているところが非常にユニークです。歌詞は地球表面と電離層の間の共振周波数(シューマン共振というらしい:この周波数7.83Hzはヒーリング効果があるとかないとか・・・)のことを歌ったもので、サウンドも壮大なものになっています。

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Alan Parsons / The Secret

この「One Note Symphony」もそうなんですが、このアルバムの他の曲でもThe Beatlesを意識したメロディ、アレンジが垣間見られて今聴きなおすと結構興味深いです(狙ったのかもしれませんが)。それにしても1曲目は個人的にはNGです・・・。

そのAlanさんですが、今年の11月にはオランダ公演のライブアルバムをリリースしてます。収録曲はAPPのヒット曲満載なんですが、ライブのオープニングはこの「One Note Symphony」になっています。あと、Jordan Asher Hoffmanというシンガーソングライターと「The NeverEnding Show」という曲を発表して、今後も精力的に活動していくような雰囲気を匂わせています。