これはイギリスのロックバンド Barclay James Harvest(以下BJH)が1990年に発表したアルバム Welcome To The Show に収録された「John Lennon's Guitar」の歌詞の意訳です。(簡単な英語なので訳してみました。)
それは1970年の秋、アビーロードが夜に差し掛かったころ、四人の男が、アルバム「Once Agein」に収録される"Gladriel"という曲をレコーディングするためにスタジオに入った。
プロデューサーはNorman Smith。彼はビートルズのエンジニアだった。そして私は、ジョン・レノンのギターを借りて演奏することになっていたんだ。
その日のことは昨日のようによく覚えている。私がジョン・レノンのギターを弾いた日。
私がそのギターを演奏したときには、翌日ビートルズが解散するなんて思いもしなかった。
私のヒーローたちは、離れ離れになってそれぞれの道を歩みだした。
それから秋は何度も訪れて、私の友人たちや想い出はそのままなのに、私のヒーローたちの数名はステージを去ってしまった。でも彼らの光は今もそのままだ。
その日のことは昨日のようによく覚えている。私がジョン・レノンのギターを弾いた日・・・
この歌詞の「私」とはバンドのギタリストであるJohn Leesで、自分の想い出を歌にしたのだと思います(歌詞中の「Once Again」はBJHのセカンドアルバム名)。John Leesは過去のアルバムでもビートルズの曲名を歌詞に織り込んだ「Titles」という曲も作っており、相当なビートルズファンじゃないかと思います。曲調もビートルズのサウンドを意識したものになっています。
BJHというバンドは親しみのあるメロディーをシンフォニックなアレンジで作品にしているので、プログレッシヴ・ロックの括りで語られることが多いですが、彼らの本質はポップソングを歌うグループで、そういう意味ではMoody Bluesに近い位置のバンドなのかなと思います。(そういえばBJHの曲には、Moody Bluesの「Nights in White Satin」をパクった オマージュした「Poor Man’s Moody Blues」というのもありました・・・)
BJHには「Hymn」や「Berlin」といった代表曲もあり、私はこれらの曲も好きなのですが、この「John Lennon's Guitar」は、昔NHKのBSで放映していたLive(たぶん25周年記念コンサート)を見たときに初めて知って、それ以来ずっと気になっていた曲で、数年前にようやくスタジオ録音バージョンを聴くことができました。今はYouTubeにも音源がアップされているので紹介しておきます。
Barclay James Harvest / Welcome To The Show