Hipgnosisのデザインといえば:Pink Floyd / Wish You Were Here

Hipgnosisヒプノシス)はイギリスのデザインアートのチームで、主に1970~80年代にかけて数多くのロックアルバムのアートワークを手がけました。人や動物、絵、オブジェなどをモチーフに、それを加工してシュールなデザインを作りあげるのが作風といえると思います。

Hipgnosisがデザインしたアルバムで私が真っ先に思いつくのがこれ。

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Pink Floyd / Wish You Were Here

イギリスのロックバンド Pink Floyd の1975年のアルバム Wish You Were Here(邦題:炎~あなたがここにいてほしい)です。ロックの名盤の一つとして取り上げられることが多い作品です。

当時はCDというものが存在しなかったので、アナログレコードという形態でリリースされましたが、レコードジャケットとインナースリーブという4面をHipgnosisがデザインしたものとなっています。以下は、私が所有しているUS盤のレコードを写真に撮ったものです。

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①左上:ジャケット(表)

②右上:ジャケット(裏)

③左下:インナースリーブ(表?)

④右下:インナースリーブ(裏?)

①が火、②が土、③が水、④が風をモチーフとしたイメージになっていますが、それぞれに面白い仕掛けが施されています。

①燃え上がる炎の熱で、写真の端が焦げている

砂丘に立つ男が透明人間。手には透明のアナログレコード盤。足元のアタッシュケースにはPink Floydの前作 The Dark Side Of The Moon のレコードに封入されていたシールが貼りつけられている。砂丘の砂が写真の外側からこぼれている。

③水面を境に上下対称のイメージとなっていて、全体を見ると音の波形のように見える。一方で、歌詞やクレジットの部分は左右対称で配置されている。左下から水が漏れだしている。

④赤い半透明の布?の向こうに、裸の人の姿が見える。

他にも隠されている仕掛けがあるかも知れません。ちなみに①はUK盤とUS盤で写真が違っていました(CD化の際にUK盤に統一されたようです)。また④も赤い布の形が違うバージョンがあるようです。

 

収録された音楽も素晴らしいものになっていて、今でも時々聴いています。トータルなテーマとしては、Pink Floydの元メンバー(ギター、ヴォーカル)で心の病でバンドを去っていった Syd Barrett に向けてのメッセージ色の強いものとなっていて、特にアルバムの最初(Side 1の1曲目)と最後(Side 2の3曲目)に配された、ともに12分以上ある「Shine On You Crazy Diamond」は出色の出来だと思います。

この曲はクレジット上はPart 1からPart9まで分かれていることになっていますが、Part 1~5、Part 6~9はトラック上の区切りはありません。でも、主旋律を奏でるのがギターなのかキーボートなのかヴォーカルなのかという観点で聴くとなんとなくPartの区切りわかると思います。個人的にはこの曲の随所で聴けるRick Wrightが演奏する柔らかな音色のシンセがお気に入りです。あ、でもDavid Gilmourのギターも、弾きまくりというスタイルではなく間を生かした演奏で、これもすごく印象的です。