Mike Oldfield アルバム紹介 その1:Tubular Bells

Mike Oldfieldはイギリス出身の作曲家/ギタリスト/マルチプレイヤーで現在68才。1973年のソロデビューから(今のところ)2017年まで作品を発表し続けています。私がリアルタイムでこの人のアルバムを聴いたのは1982年のアルバム Five Miles Out からで、それ以前の作品は後追いなので、当時の空気まで呼び起こすことはできませんが、これから少しずつ彼の作品を紹介していきたいと思います。

 

ということで、まず今回は、Mike Oldfieldのソロデビュー作である Tubular Bells です。

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Mike Oldfield / Tubular Bells (1973)

これはもう、いわゆる「1970年代のロックの名盤」として有名なアルバムだと思います。ちなみに全編インストです。また、イントロ部分が映画「エクソシスト」の挿入曲として使用されたことが話題として先行したこともあり、ホラー映画の音楽と先入観を持っている人も多いと思います。といいつつも、このアルバムにロック音楽に定番の楽器であるドラムはほとんど入っていません。曲の大部分はOldfield自身が演奏して多重録音したギター、ベースその他の弦楽器と鍵盤楽器などで構成されています。アナログレコードのジャケット裏面には、彼の演奏した楽器群がずらっと列挙されています

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あと、今でこそ便宜上、CDではPart OneとPart Twoという2つのトラックとして表記されていますが、当時は曲名は「Tubular Bells」のみで、この曲がレコード盤の両面に分割されて収録されているという体裁になっていました。

この 「Tubular Bells」という作品は、8トラックのテープレコーダーで録音されたそうです。当然上記のような多数の楽器で構成された曲なので、細切れで録音し、ダビングなどの作業で編集されていったとのことです。現在はパソコンの音楽作成アプリで簡単にできてしまう作業も、当時は想像を絶する作業を必要としたと思われます。

曲のほうですが、前述したとおり、冒頭のイントロ部分が有名なのですが、この部分はピアノによる7/8+8/8拍子のフレーズの繰り返しに、ベースギターとオルガンがかぶさってくる作りで、このフレーズは、その後の他の恐怖映画の劇伴でも多くパクリ参照されました。今でもTV番組で使用されたりしますね。最初はこのような不安感をあおるようなメロディなのですが、その後はギターがメインとなり、牧歌的なサウンドが広がっていきます。

そしてSide 1の後半では、これも有名な部分ですが、ピアノから始まり、様々な楽器が楽器名のアナウンスとともに重ねられながらひとつのフレーズを繰り返していき、最後にチューブラーベルズが鳴り響くクライマックスに至るプロセスが印象的です。

この部分ではViv Stanshallという男性が、以下のように楽器名をコールしています。

Grand Piano
Reed and Pipe Organ
Grockenspiel
Bass Guitar
Double Speed Guitar
Too Slightly Destorted Guitars
Mandolin
Spanish Guitar and Introducing Acoustic Guitar
plus .... Tubular Bells

Side 1のエンディングはアコースティックギターでイントロのメロディーをなぞっていって静かに締めくくられます。ここまで約26分です。

続くSide 2は、よりフォーク色が濃いサウンドからスタートします。8分過ぎからはバグタイプに似せた音色のエレクトリックギターによるメロディが奏でられ、その後唯一の8ビートのドラムが入るロック調のパートとなります(通称 Caveman)。後半部ではギターとベースとオルガンによる静かなクライマックスを迎えます。そして一旦曲が途切れた後、トラッドフォークの「Sailor’s Hornpipe」という曲を演奏しエンディングを迎えます。と、ここまで約23分です。

全体を見渡すと、やっぱりSide 1のほうが起承転結がはっきりしていて華やかなイメージがありますね。Side 2は少し地味かと。まあ、それ以前に1曲26分とか聴いてられんという人も多いかもしれません。でも難しいことは全くなく、綺麗なメロディが詰め込まれている曲と思いますので、時間があるときは一度聴いてみてはどうでしょうか?


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