Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

ZABADAK 「愛は静かな場所に降りてくる」

私がZABADAKを聴き始めたのは、1987年のアルバム Welcome To Zabadak からなんですが、その頃はケイト・ブッシュのフォロワーのようなイメージで聴いていました。ところが、次作 飛行夢(sora tobu yume)ZABADAKの個性、独自のサウンドが確立されてきて、1990年に傑作アルバム 遠い音楽 が誕生するのですが、この3作にかけてのサウンドの変化、ユニットとしての成長の過程は顕著なものがあると思います。

この 遠い音楽 には名曲、印象的な曲が多く入っていて、このあたりのサウンドをベースにして、後に「ZABADAKフォロワー」的なアーティストが出てくることになった影響力の強い作品だと思っています。

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ZABADAK / 遠い音楽

この曲「愛は静かな場所に降りてくる」の作曲は上野洋子さんで、自身がヴォーカルも担当していますが、ヴォーカルに強力なリヴァーブ(残響音)処理がなされているのが特徴です。上野洋子さんの透明感のあるハイトーンヴォイスの後ろでリヴァーブ成分がステレオでぐわーっと拡がっていくのがスゴくて、まるで神々しいヴォイスが降ってくるようなサウンドとなっています。この曲を最初に聴いたときはホントにびっくりしました。

個人的な話になってしまいますが、この頃はまだ、CDを録音するときにはラジカセ(カセットテープの録音再生機)が主流だったのですが、自分の持っている安物のラジカセでこの曲を録音すると、高音域が歪んでしまってノイズっぽく録音されてしまって困ったことを記憶しています。カセットを高級なもの(メタルグレード)に替えると直りましたが、おそらくこの曲のレコーディングのミキシング時にリバーヴ成分の高域をブーストしていたんでしょうね。

 

YouTubeでは、ZABADAKのベストアルバムの1曲として聴くことができます。

www.youtube.com