前回紹介したMike Oldfieldのアルバム QE2 は、ヴォコーダーを大々的にフィーチャーした作品でした。1980年前後、ヴォコーダーはエレクトロポップの流行もあって、盛んに使用された流行りの楽器でした。日本ではYellow Magic Orchestraの「Technopolis」の"TOKIO"が有名ですよね。
私が知っている範囲でいうと、ポップ/ロックのアルバムの中では、Electric Light Orchestra(ELO)がヴォコーダーをよく使っていた印象があります。ELOは、1977年のアルバム Out Of The Blue あたりからヴォコーダーを使用し始めて、1979年の Discovery、1981年の Timeくらいまでは使用割合がかなり高いです。
さて、今回紹介する曲「Confusion」は、アルバム Discovery に収録の曲で、キャッチ―なメロディーのポップソングということでシングルカットされ、日本でもヒットしたと思います。
Electric Light Orchestra / Discovery
この曲でのヴォコーダーは、サビのコーラス部分で"Confusion"と合いの手を入れるだけの控えめな使い方ですが、このヴォコーダーサウンドが曲の中ではいいギミックになっています。
あと、アルバムのライナーノートのJeff Lynneのコメントによると、「(当時)最新のYAMAHAのシンセサイザー CS-80を手に入れたので、この曲では全面的に使っている」とのことです。この曲のビデオクリップでもRichard Tandyが弾くCS-80がしっかりフィーチャーされています。