Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

DTMの記憶を辿る-その1

今回はちょっと趣向を変えて。

昔、DTM(あくまで趣味レベル)をやっていた時期がありました。今でも自分のPCにはDAWソフトやVSTインストルメントやらがインストールされていますが、時間が無くて使うことはほとんどないです。たまに、過去に作った楽曲データを最新の音源でアップデートしたいと思ってソフトを起動させると、アクティベーションのパスワードを入力しないといけなくてあたふたしてる、そんな状況で、DTMについて役立つことは何も書けませんが、備忘録を兼ねて記憶を辿ってみます。

 

私がDTMを始めるために最初に買った機材は、RolandのD-10というシンセサイザー(現在は処分して手元にありません)。名機として知られるD-50のエントリーモデル的な位置づけの機種で、いろいろと機能的には劣っているのですが、当時鍵盤付きのシンセではなかった8トラックのマルチティンバー(異なる音色が8種類同時に出せる)の機能があるということで、コイツを買おうと思ったわけです。価格的にはD-50の半分くらいの値段なのですが、当時(1990年頃)の私的には、自分の趣味の為に買った「人生で一番高い買い物」でした。(一応はてなブログ今週のお題に掛けています)

 

D-10は、音色を加工するためのツマミやスライダーは装備されておらず、ボタンと数値設定用のスライダーしか付いてなかったので、音色を加工するのは非常に面倒だったように覚えています(昔のデジタルシンセって総じてそんな感じだったような気もしますが)。ただ、音色の加工プロセスについてはアナログシンセに近い考え方で作られていたので、勉強にはなりました。

サウンドという意味では、いわゆるハイブリッド音源で(LA音源という呼称だった)、PCMの音素片とアナログのオシレーターをミックスさせて音色を作るタイプで、純粋なデジタルシンセではありませんでした(D-50も同じ方式)。それでもこのPCMの部分のおかげでリアルな楽器音が鳴っているなあと当時は思ったものです。全般的なイメージとしては、この後Rolandが発表するDTM用音源(SoundCanvas)に近いすっきりとした音色だったと思います。ある意味値段相応で、シンセらしいポルタメントもかけられなかったと記憶しています。

 

このシンセのマルチティンバー機能を使うにはMIDIシーケンサーが必要でした。RolandのD-10と同時に発売されたD-20というシーケンサー付きのモデルもありましたが、操作性が悪そうだったので単体のMIDIシーケンサーを買おうとして選んだのが、こちらのKAWAI Q-80でした。

この2台を使ってちまちま打ち込みを始めたのですが、自分は鍵盤も素人でコードもろくに知らない(今もですが)のでまともなものは作れなかったと思います。(雑誌に掲載された譜面をたよりにヴァンゲリスブレードランナーのテーマのさわり部分を打ち込んだ記憶だけは残っています・・・)

ということで、ほぼ挫折しかかった状況ではあったのですが、PCのOSとしてWindowsが出てきて、PC自体が入手しやすくなり、それとともにDTM用のシーケンスソフトも出回るようになってくると、また状況が変わってくることになります。

 

ということで今回はこのへんで。続きはまた気が向いたときにでも。