King Crimsonのインスト曲というのは、「Red」や「Larks' Tongues in Aspic, Part II」のようなしっかり構築された曲は好きなのですが、インプロヴィゼーション(即興演奏)がかっているものについては正直なところ私は苦手です。でもこの曲は、即興っぽい部分があるのですが、なぜか好きなんです。中盤から後半に向けて怒涛のように盛り上がっていくところがいいんですね。
1971年のアルバム Islands から「Sailor’s Tale」
King Crimson / Islands
前半は、一定のパターンを刻むリズム体に乗せて、Mel Colinsのサックスが中心となった演奏、いったんブレークの後、中盤はRobert Frippのザラっとした音色のギターによるインプロヴィゼーション、と、ここまでならあまり好きになれなかったかもしれませんが、4分30秒あたりから、最初のリズムが戻ってくるととともにメロトロンが音の壁を構築して、一気にクライマックスへ向かう展開が気持ちいいです。最後、フレットを移動させながらかき鳴らすギターだけになって締めくくるところもかっこいいです。