1979年のCamelのアルバム I Can See Your House From Here 収録のインストナンバー。Andrew Latimerならではの叙情的で感情のこもったギターが堪能できる曲です。
Camel / I Can See Your House From Here
1979年なのでアルバムリリースはもちろんアナログ盤（LPレコード）。LPレコードの片面の収録時間は20分程度が標準と言われていて、収録時間が長くなるほど音質が低下するというアナログ盤の技術的な限界があって、多くの作品は片面20分前後で収録されていますが、このアルバムのSide 2の収録時間は約26分あります。この曲「Ice」は、演奏時間が10分強あるのでその影響とも言えます。
この曲は、7分ごろにクライマックスを迎えてフェードアウトしていくのですが、8分ごろからエピローグともいえるギターを爪弾くパートが始まります。Camelのライブではカットされたりもする部分ですが、ここをカットすれば24分程度に収まるのにもかかわらずあえて残したというところに、制作側の強いこだわりが感じられます。個人的にも最後の2分は絶対あったほうがいいと思います。
この時期Camelはメンバー交代が相次ぎ、このアルバムでは、オリジナルメンバーはAndrew LatimerとAndy Wardの2人になり、その他のメンバーは前作アルバムから一新されました。プロデューサーも本作ではRupert Hineを起用。Hineは1980年代にHoward Jonesなどのヒット作を手掛ける人気プロデューサーとなるのですが、本作でも「Remote Romance」で電子音のシーケンスを導入したりしています。ただ、Camelの作品に関わったのは本作だけなので、どうやらCamelの音楽には合わなかったようです。
