Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

Kate Bush 「Jig of Life」

1985年にリリースされたKate Bushのアルバム Hounds of Love は、「Running Up That Hill」や「The Big Sky」などのヒット曲を含む、彼女の作品の中でも最も売れたアルバムなのですが、このアルバムは2つのパートに分かれていて、ビートを強調したポップな "Hounds of Love"(アナログ盤のSide 1)と、組曲形式の"The Ninth Wave"(Side 2)から構成されています。

Kate Bush / Hounds Of Love


この"The Ninth Wave"がくせ者で、ポップ/ロックのビートを極力抑え、民族音楽を取り入れたアーティスティックな曲が並んでおり、当時、Side 1は楽しく聴けても、Side 2で挫折するという人も多かったのではないかと思います。(ちなみに私もそうでした)

今ではネット上に各種の解説が掲載されていて、海(?)に一人投げ出された主人公が、水の上で体験する恐怖、悪夢とともに一夜を過ごすストーリー、ということを理解して聴くとさほど苦にはなりません(たぶん)。

 

全7曲で構成された"The Ninth Wave"の5曲目に配されているのがこの曲「Jig of Life」。ストーリーのターニングポイントに相当する曲となっています。「Jig」というのはアイリッシュトラッドのダンス曲のひとつで、曲の中間部でKateの兄のPaddy Bushが発見したという躍動感のあるジグチューンが奏でられます。

www.youtube.com

曲のエンディングでは、こちらもKateの兄であるJohn Carder Bushによるナレーションが入りますが、歌詞としては印刷されていません。ナレーションを含めた歌詞については以下が参考になると思います(英語ですが・・・)。

www.katebushencyclopedia.com

 

 

ちなみに現在、Kate Bushの「Running Up That Hill (A Deal With God)」が全世界的に再ヒットとなっています。これは、Netflixの人気ドラマ「Stranger Things」で使用されたことによるもののようですが、ビルボードHot 100でも現在4位(最高位3位)となっています。Netflixの影響力恐るべしということではあるのですが、この曲自身が持つ「人を惹きつける力」という部分もあるんだろうなと思っています。

Billboardのサイト画面より引用・加工