その昔、大阪のよみうりテレビで深夜に「CINEMAだいすき」という映画を放送する枠がありました。不定期で毎回シリーズが組まれて、数本の映画を毎週一作ずつ放送するというものだったと思います。その中で(たぶん1980年代後半だと思うのですが)フランス映画特集というのがあって、その時にテーマ曲として流れていたのが、この「Amoureuse」でした。
普段はあまり映画は見ないのですが、この番組で放送された映画、Leos Carax監督の「Mauvais Sang(汚れた血)」が気に入ったこともあって、番組の冒頭で流れたこの曲も、初めて聴いたにもかかわらずすごく印象に残りました。
調べてみると、この曲はシンガーソングライターのVeronique Sansonが1972年に発表してヒットした曲ということが分かり、後日、彼女のCD(なぜかベスト盤)を買いました。オリジナルは Amoureuse というアルバムに収録されています。
Veronique Sanson / Amoureuse
50年前の曲なのでいわゆる「懐メロ」みたいな捉え方もされそうですが、美しいメロディをもつこの曲はエバーグリーンと言っていいんじゃないでしょうか。
ちなみにこの曲、翌年1973年にイギリスではKiki Deeが、アメリカではOlivia Newton-Johnが、それぞれ英語バージョンでカバーしていたとのことで、今回サブスクを使ってそのカバーバージョンを聴いてみましたが、やはりオリジナルのほうがいいです。Veronique Sanson独特の大きくビブラートをかける歌い方や、フランス語の響きというのもこの曲の魅力を構成する大きな要素なんでしょうね。