今回は番外編。Virgin Records在籍時のアルバム未収録曲から、いくつかセレクトしてみます。
アルバム未収録とは言っても、コンピレーション盤やリイシュー盤のボーナストラックとして収録された曲も多いのですが、そういうのも含みます。
1. Moonlight Shadow (Extended Version)
Mike Oldfield最大のヒットシングルのExtended Version。永らく12インチのシングル(またはシングルCD)を購入した人にしか聴けないレア音源でしたが、現在はアルバム Crises のリイシュー盤で聴くことができます。
このバージョンのポイントは通常版から歌詞が追加されている点が大きいです。以下の動画の4分13秒から始まるVerseで、通常版には無い歌詞が2行追加されています。
演奏の面では、序盤の1分40秒間リズム隊が入らないアレンジになっていて、その後は通常版と同じサウンドとなるのですが、通常版ではフェードアウトするところから、ディストーションを効かせたギターが入って盛り上げていくところがなかなかカッコイイです。
2. Earth Moving (Club Version)
アルバム Earth Moving に収録されたソウルフルなアルバムバージョンとは打って変わって、同じメロディだけどハードロック色の強いアレンジの曲。ヴォーカルはMax Bacon が担当しています。
現在は、2006年にリリースされた3枚組のコンピレーションアルバム The Plutinum Collection で聴くことができます。また、2002年にリリースされたMax Baconのソロアルバム From The Banks Of The River Irwell にも収録されましたが、これは入手難しいかも。
3. Guilty
これは1979年にシングルのみで発売されたもので、当時の流行りに乗ったもろディスコサウンド。この曲はいくつかバージョンがあって、演奏時間だけでなくテンポが速かったり遅かったりしていてどれがオリジナルなのかよく分かりません。現在は リイシュー盤のアルバム Incantations にボーナストラックとして収録されたものが正規のような扱いですが、ちょっとピッチが不安定な気もします。
ちなみに、後半で聴けるギターリフは、Eric Claptonの「Layla」のリフを借用したものだそう。
ヴィデオクリップも制作されました。
4. Heaven's Open
アルバムバージョンとは曲構成、メロディが異なるバージョンで、現在でも音源としてはシングルでしか聴くことができません。ただ、ヴィデオクリップはDVDとしてリリースされた作品 Elements で見ることができます。こちらのバージョンもギターが前面に出ていてなかなか楽しめますが、急にフェードアウトしてしまうのが残念です。
5. In The Pool
1980年代前半にリリースされたシングルのB面には、ちょっと変な曲も入っていて、Fairlight CMIを使った実験的要素が強い曲がいくつかあります。
「The Trap」
「Bones」
「Music For The Video Wall」
など。この曲もSEを多用したりとその傾向はあるのですが、Oldfieldの様々な音色のギターが楽しめるので、個人的には好きな曲です。
元々はシングル「To France」のB面に収録された曲で、現在はリイシュー盤のアルバム Discovery のボーナストラックとして聴くことができます。
6. Rite of Man
最後はオマケです。最初に取り上げたシングル「Moonlight Shadow」のB面に入っていた短くてのんびりした曲。シングルでしか聴けませんが、この曲ではOldfield自身が歌っています。