Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

Steve Hackett 「Hoping Love Will Last」

Genesisのアルバム Wind and Wuthering リリース後、バンドを脱退したギタリストの Steve Hackett が翌年 1978年に発表したソロアルバム Please Don't Touch ! は、ゲストヴォーカリストとして、KansasのSteve Walsh、Richie Havens、Randy Crawford といったアメリカのミュージシャンが参加して制作された意欲作といえる作品です。

Steve Hackett / Please Don't Touch !

特にこの美しいメロディを持つ「Hoping Love Will Last」は、Randy Crawfordのソウルフルな歌と、シンフォニックな香りがする少し翳りのあるブリティッシュプログレ風の演奏のバランスが面白い曲です。間奏部のアタックを消したロングトーンのHackettのギターにメロトロンが被さるところはいかにもブリティッシュといった感じなんですが、そこにさらにCrawfordのヴォーカルが乗ってくるところは違和感がありつつも絶妙です。

 

ただ、この曲から始まるアルバムのSide 2の5曲はシームレスでつながっていて、この曲を単独で聴きたいというときに少し難ありなんです。でもちょうどいいことに The Unaouthorised Biography という彼のベストアルバムでは、次の曲「Land of a Thousand Autumns」の最初の部分に少し食い込んでフェードアウトする編集が行われていて、単独で聴くにはこのバージョンがいいと思います。

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