Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

毛塚了一郎 作品集「音街レコード A面」

昨年、「音盤紀行」というレコードをテーマにしたマンガが話題に(一部で?)なりました。作者は毛塚了一郎さん。「音盤紀行」が商業誌でのデビュー作だったそうです。その毛塚了一郎さんの自主制作時代の作品集が新たに「音街レコード」として出版されました。

 

小さな中古レコード店でバイトしている大学生の実梨を主人公としたショートストーリー集となっていますが、描き出される中古レコード・CD店内の空気感が見事。作者の毛塚さんは1990年生まれだそうで、アナログのレコード盤なんて知らない世代だと思うのですが、古い音楽が好きなマニアのようで、絵の端々から1970年代やそれ以前の音楽への愛情が伝わってきます。

 

中古レコード店が舞台とあって、数多くのレコードジャケットが描かれているのが特徴で、知っている人が見たら何のアルバムかが分かってより楽しめる作品になっています。私なんかは5%くらいしか分からないですが、それでも最初のエピソードで、主人公が値札カードにコメントを書いていたアルバムがプロコル・ハルムの1stアルバムだったのでちょっとうれしくなりました。

というわけで、Procol Harumの1stアルバムから1曲、「Salad Days (Are Here Again)」。「Separation」というイギリス映画にも使用されたらしいです。幻想的なアルバムジャケットのイラストもいいですよね。

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「音街レコード」は2月に2冊目(B面)が出るそうで、楽しみにしています。

 

ちなみに、私も2000年前後の時期に中古レコード屋巡りをしていたことがあります。目的はマイク・オールドフィールドのシングル盤やLPのレアものだとかだったので、店でのレコード探しも非常に狭い範囲でしかしてませんでした(おまけに買った枚数も少しだけ・・・のはず)。

で、当時の一番の成果はこれでしょうかね。マイク・オールドフィールドのアルバムOmmadawn Quadraphonic盤。1970年代の一時期に出てきた「4チャンネルステレオ」に対応したレコードです。もちろんこれを再生できるプレーヤーがあったわけではなく、買っても聴くことができなかったのですが、「これはレアだ!」と思ったので救出してしまいました。

中古レコード・CD店も現在では数少なくなってきていますが、大きな街で店を見かけたときはふらっと入ってみたくなります。(もちろんめっちゃ入りにくい店もあるけど)