Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

四人囃子 「レディ・ヴァイオレッタ」

「Lady Violetta」はアメリカの画家マックスフィールド・パリッシュの作品。

この作品を見た四人囃子のギタリストだった森園勝敏さんがインスピレーションを得て作った曲が、四人囃子のセカンドアルバム ゴールデン・ピクニックス に収録された「レディ・ヴァイオレッタ」です。

このアルバムがリリースされた1976年頃は、ジャズとロックをクロスオーバーさせてさらに洗練させたフュージョン音楽が流行り始めた時期です(といっても私はリアルタイムで体感したわけではないですが・・・)。

四人囃子プログレッシヴロックバンドとしてスタートしたのですが、1975年のシングル「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」のB面「ブエンディア」などではフュージョン指向が強くなったサウンドを披露していました。これはバンドのメインライターだった森園さんの興味がフュージョンに傾いてきた時期だったからのようで、この「レディ・ヴァイオレッタ」も美しいメロディに彩られたフュージョンの色濃いインスト曲です。

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アコースティックギターから始まるメロディはクリーンな音色のエレクトリックギターに引き継がれ、ラテン系のリズムを導入した間奏部では、ゲスト参加の浜口茂外也さんのフルートをフィーチャーし、再びエレクトリックギターに戻って締めくくられる約7分の演奏は、リラックスな空気を持ちながらも非常に完成度が高く、何度聴いても聴き飽きることはないです。

四人囃子 / ゴールデン・ピクニックス

 

ちなみにこの曲は、森園勝敏さんのソロや、在籍したバンドのプリズムでもカバーバージョンが制作されていて、その他のライブ音源なども加えた形で収録した森園さん名義のアルバム レイディ・ヴァイオレッタ が2020年に発表されています。ここでのアルバムジャケットはパリッシュの作品をそのまま採用しています。