シン・エヴァンゲリオン劇場版は3月に映画館で観て、その後Prime Videoの配信で何度か観ましたが、ストーリーそのものは特に秀逸というわけではなく（最終決戦におけるマイナス宇宙での父と子の話し合いも、ゲンドウが自己解決してしまったようにみえて、あまり説得力がなかった）、映像上の演出も既視感（ガイナックスやトリガーの作品で見たような？）があるものが多かったように思います。ただ、何とかしてこの作品を最善の着地点で終らせよう（TV版、旧劇場版を含めて）という強い意思は感じました。
そのひとつが、「ネオンジェネシス」。TV版のタイトル「新世紀エヴァンゲリオン」の「新世紀」の英語表現ですが、物語の最後にこの言葉を持ってくるのは、やはりTV版を回収しようとしてるのでしょう。砂浜のシーンで画が線画になっていくところもTV版の最終回を彷彿させる演出だと思いました。そういえば、TV版の最終回で、シンジの心の中でエヴァに乗らない世界が表現されてたところも、今回のシン・エヴァンゲリオンのエンディングとどこかつながりがあるような（制作側がそれを狙っていたような）気もします。
あと、レイ役の林原めぐみさんが歌うユーミンの「VOYAGER 日付のない墓標」の挿入タイミングがすごいバッチリ！この場面は何度見ても納得です。
