私が洋楽のレコードを最初に買ったのは1979年頃なのでですが、それ以降数年間はノートに「レコード購入リスト」を書いていて、なぜか今も持っています。
今回はこのリストを見ながら、洋楽聴き始めの頃にアルバムに入っていたインスト曲を挙げてみたいと思います。当時の自分の認識としては、ポップミュージックには歌が入っているのが当たり前で、歌が入っていない音楽はクラシックやジャズ、あとはイージーリスニングのようなジャンルの音楽だと思っていたので、インストの曲はすごく取っつきにくかったように記憶しています。今は全然へっちゃらですけどね。
以下に紹介する7曲は、私がアルバムを買った順になっていますので、並び順に特に意味はありません。一応1アーティスト1曲に絞って、なおかつマイク・オールドフィールドの作品は除いています。（まあ全部プログレ系なんですが・・・）
Procol Harum 「Repent Walpurgis」
プロコル・ハルムの1967年のデビュー作のB面最後に収録された曲。アルバム収録曲の殆どはピアノとヴォーカルのゲイリー・ブルッカーの作曲なのですが、この曲だけオルガン奏者のマシュー・フィッシャーによるもの。そのせいか、フィッシャーのハモンドオルガンが大々的にフィーチャーされています。曲の途中でバッハの「平均律クラヴィーヴァ第1番」のメロディが挿入されていますが、全体的にブルース色が濃い曲ですね。後半のロビン・トロワ―の泣いているようなギターソロがドラマチックです。
Kansas 「The Spider」
カンサスの1977年のアルバム Point Of Know Return （邦題：暗黒への曳航）のA面3曲目に収録された2分ほどの短い曲。作曲はキーボード奏者のスティーヴ・ウォルシュによるもの。オルガンとシンセで畳みかけるような変拍子のフレーズが繰り出される曲です。昔聴いたときはあんまり強い印象がなかったのですが、後半部ではヴァイオリンも加わった密度の高い演奏に圧倒されます。
Yes 「Mood For a Day」
イエスの1971年のアルバム Fragile （邦題：こわれもの）は、ヒット曲「Roundabout」が収録されていることで有名ですが、大作の間にメンバーの短いソロ曲が挟まれている構成となっていました。この曲はスティーヴ・ハウのアコースティックギターソロで、ハウの代名詞といってもいいような有名曲ですね。
Emerson Lake and Palmer 「Karn Evil 9 - 2nd Impression」
ELPの1973年のアルバム Brain Salad Surgery（邦題：恐怖の頭脳改革）には、7分以上ある長いインスト曲が2曲も収録されていて、当時はどちらも苦手でした。特にこの曲は「ジャズ？よくわからんわ」みたいな感じだったので。でも今はこの曲は逆に好きな曲です。7分あって長いと思ってた演奏も、実は冗長な部分は無くて、動静交えたメリハリのある曲じゃないかと思います。
King Crimson 「Red」
個人的にはキング・クリムゾンの曲で一番先に頭に浮かぶのがこの曲。インストだけど適度にヘヴィで分かりやすいメロディを持つこの曲は、このアルバム Red を買ったときからお気に入りです。キング・クリムゾンにはその他にも名曲多いですが、インスト曲で言えば「太陽と戦慄パートII」とこの曲、あとは「ディシプリン」が個人的にはベストスリーです。1974年作。
Vangelis 「Alpha」
この曲が収録されたアルバム Albedo 0.39 （邦題：反射率0.39）を買ったのが1982年なのですが（アルバムは1977年作）、ヴァンゲリスの曲は基本的にインストなので、買うのをちょっと躊躇したように記憶しています。でもこの曲はテレビでもよく流れていた有名曲で、美しいメロディとシンフォニックに盛り上がる分かりやすい展開がインスト初心者には馴染みやすかったです。
Rush 「La Villa Strangiato」
1978年のラッシュのアルバム Hemispheres （邦題：神々の戦い）のB面最後に収録された曲。9分半もある長い曲で、12のパートから構成されているそうです。どんどん曲想が変化していって最終的にはメインテーマに戻ってくるのですが、当時聴いたときはちょっととりとめがない印象がありました。今聴いてみると・・・、個人的にはRushのインストってあんまり自分には合わないかも・・・。
