Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

Marillion 「Heart of Lothian」

Marillionの最大のヒット作となった1985年のサードアルバム Misplaced Childhood (邦題:過ち色の記憶)は、アルバムトータル演奏時間約41分に含まれる全10トラック(細かいパート単位で数えると17パート)がシームレスで繫がったトータルアルバムです。でもトータルアルバムでありながら収録曲から「Kayleigh」「Lavender」といったシングルヒットも生まれていて、プログレッシヴさとポップさの両面を兼ね備えた密度の高い名作です。

Marillion / Misplaced Childhood

 

今回紹介する「Heart of Lothian」はアルバムの5トラック目(アナログ盤ではSide 1の最後)に配置された曲。この曲も若干編集されてシングルカットされています。

この曲、と言ったもののよくあるヴァース/コーラスという典型的なポップソングの構成ではなく、『Wide Boy』と『Curtain Call』という2つのパートのメドレーとなっていて、『Wide Boy』も構成上は2つのパートに分かれているので、単独で聴くとなんじゃコレみたいな感じなのですが、アルバムを通しで聴くと、ひとつ前のトラックである「Bitter Suite」からスムーズに流れていく感が見事です。

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『Wide Boy』冒頭のフレーズは7/8拍子。個人的に変拍子のリズムを聴くとなんだかワクワクしてしまうので、ここはお気に入りの部分です。その後、印象的なギターフレーズをバックにヴォーカルのFishが "I was born with a heart of Lothian"と高らかに歌い上げ、次の『Curtain Call』で静かに締めくくるという流れになっています。ここでのギターフレーズは、Side 2の「Blind Curve」のエンディングでも聴くことができます。

 

シングルカットされたバージョンは、前のトラックのエンディングから始まって『Wide Boy』までを抜き出したものとなっています。

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このアルバムの収録曲には他にも好きな曲があるので、それはまた別の機会にでも・・・。