さてここから本題。1978年の年間シングルチャートでアメリカとイギリス両方で上位(20位くらい?)にランキングされたのが、Gerry Rafferty の「Baker Street」(邦題:霧のベイカーストリート)です。Raffertyはこれ以前に Stealers Wheel というバンドで活動してたとのことですが、本格的にソロ活動を始めた最初のアルバムが1978年のアルバム City to City で、このアルバムに収録されていたのが「Baker Street」。シングルチャートではイギリスで最高3位、アメリカでは最高2位というヒットとなりました。
この曲でサックスを演奏しているのは、Raphael Ravenscroftというイギリスのミュージシャン。この人はPink Floydのアルバム The Final Cut やMike Oldfieldの「Islands」などでもサックスプレイを披露していますが、彼が有名になったのもこの曲がきっかけだったらしいです。
Bob Welchは元Fleetwood Macのメンバーで、彼がバンドを脱退した後に加入したのが Lindsey Buckingham なので、バンドの黄金期のちょっと前のメンバーなんですね。そんなWelchがソロアーティストとして初めてリリースしたアルバム Frech Kiss に収録されていたのがこの曲「Ebony Eyes」。
このアルバムからは、WelchがFleetwood Mac 時代の曲「Sentimental Lady」のリメイクがヒットとなっていて、次作のアルバム Three Hearts からは「Precious Love」という曲がヒットしています。試しにこの「Precious Love」をYouTubeで聴いてみると、なんとなく憶えてました。これもたぶんラジオからの刷り込みでしょう。
そういうわけでリリースされたアルバム Tres Lunas には、オマケとして「Music VR」という名前のPCアドベンチャーゲームのCD-ROMが付属していました。ただしこのCD-ROMは試用版であって、完全版は別途購入が必要だったと記憶しています。ちなみにゲームのクオリティについてはここでは特に書くことはありません。
<トラックリスト> 01. Misty 02. No Mans Land 03. Return To The Origin 04. Landfall 05. Viper 06. Turtle Island 07. To Be Free 08. Fire Fly 09. Tres Lunas 10. Daydream 11. Thou Art In Heaven 12. Sirius 13. No Mans Land (Reprise)
07. To Be Free アルバム唯一の歌詞付きのヴォーカル曲。歌っているのはイギリスのセッションシンガー Jude Sim。ヴィデオクリップで歌っている人がその人なのかは不明です。ポップな曲だと思うのですが、イマイチ Oldfield らしさが感じられないのが残念。ギターもフィーチャーされていないのでよりそう思うのかもしれません。この曲、ボーナストラックとしてシングルバージョンも収録されているのですが、個人的にはアルバムバージョンのほうがお気に入りです。
11. Thou Art In Heaven Sally Oldfield によるヴォイスから始まるこの曲は、2000年のカウントダウン後にベルリンで演奏された「Berlin 2000」を大幅にアレンジしたものです。「Thou Art In Heaven」とは古い英語で「You Are In Heaven」という意味になるようです。ここで展開される重厚なサウンドは、アルバム中で最もドラマチックなものとなっています。