Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

ローズマリー・バトラー「光の天使」

前々回の「Island of Life」の記事を書いていて思い出したのがこの曲。日本のアニメ映画の主題歌を外国のシンガーが歌うというのが、この頃流行っていた印象があるんですが、この曲はそのひとつで、1983年公開のアニメ映画「幻魔大戦」の主題歌でした。私はこの映画を見たことは無いのですが、何故か曲だけ知っています。たぶん大々的にこの映画のプロモーションが行われていたからということと、映画音楽をKeith Emersonが担当したということが話題になっていたからだと思います。

Keith EmersonはイギリスのロックバンドEmerson Lake & Palmer(ELP)で世界的人気を得たキーボード奏者ですが、この時期は、ELPが解散となりソロで活動していた頃で、いくつかの映画音楽を手掛けています。彼が関わった映画音楽の作品集は、At the Movies というタイトルで後年アルバムとして発表されています。(現在は各種サブスクで聴けると思います)

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Keith Emerson / At the Movies

この曲「光の天使(Children of the Light)」はアメリカのシンガーのローズマリー・バトラーが英語で歌っているのですが、親しみやすいメロディーだったこともあり、日本国内では結構ヒットしたと記憶しています。バトラーさんはKeith Emersonと縁もゆかりも無かったんじゃないかと思いますが、同じ角川映画の主題歌を歌っていたということで起用されたものと思われます。

Emersonは、この曲で作編曲とキーボードの演奏(ヴォーカルとドラム以外は全てシンセサイザーによる演奏)を担当していますが、間奏部分でいかにもEmerson節といった感じのシンセによるファンファーレ風の演奏を聴くことができます。

当時は、Emersonもカドカワに金で釣られたか、などとうがった見方をしていたのですが、今改めて聴いてもいい曲だと思います。

なお、この幻魔大戦サウンドトラックには、ELPを彷彿させるようなインスト曲「地球を護る者(Challenge of the Psionic Fighter)」も収録されていて、この曲も人気があると思います。YouTubeにはオフィシャルの音源がないのですが、非公式のものは検索したら簡単に見つかるはずです。