1989年にニューヨークで設立されたマグナ・カルタ・レコードは、プログレッシヴロックやプログレッシヴメタルの作品を制作し販売するレコード会社で、これまでに多くのバンドと契約して作品をリリースしてきました。初期のアーティストとしては、Magelan、Cairoそして Shadow Gallery などが活動していたと思います。
そのマグナ・カルタに所属するアーティストが中心となって制作した Yes のトリビュートアルバム Tales From Yesterday は1995年にリリースされました。参加アーティストは上記のバンドの他、Robert Berry (元 Three)、Steve Morse、Enchant、World Tradeといったアーティスト、さらにはかつてYesに在籍した Patrick Moraz、Peter Banks、Steve Howeといったメンバーも参加して、それぞれがYesのカバーソングを提供しています。
カバ―ソングというのはオリジナルに忠実なものを制作するだけでは面白くなく、どれだけ自分達の個性を表現するかという観点が必要だと思うのですが、あまり大幅にアレンジしては原曲の魅力が損なわれるので、そのさじ加減が聴いていて楽しめるか否かにかかっていると思います。
その点で、このShadow Galleryがカバーした「Release, Release」(オリジナルはYesのアルバム Tormato 収録)は、曲展開は原曲に忠実ながら、よりメタル側に寄せたギターとドラムのアレンジがなかなかカッコイイ曲だと思います。個人的には原曲よりも好きかも。
原曲はこちら。
アルバムカバーはYesのほとんどのジャケットデザインを手掛けるRoger Dean作です。
Various Artists / Tales From Yesterday