Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

Genesis 「Shipwrecked」

Genesisは1980年代にヒット曲を連発して、一躍トップアーティストの仲間入りとなったのですが、これはドラム/ヴォーカルのPhil Collinsのバンド内外での活躍によるものということは間違いありません。そのPhil Collinsが1996年にGenesisを脱退した後に、Ray Wilsonをヴォーカリストとして迎えて制作されたのが Calling All Stations でした。

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Genesis / Calling All Stations

Ray WilsonのヴォーカルはPhil Collinsと比べると全般的に低めの声で、華やかさに欠ける部分があって、どうしても見劣りする印象でした。アルバムの曲もヒットメーカーであるCollinsが作曲した曲が入らなくなったことで地味な印象は否めず、キーボード担当のTony Banksの彼らしいアレンジのおかげで、なんとかGenesisサウンド保っていたという感じでした。

結果としてアルバムの売り上げも芳しくなく、Wilsonは1998年にバンドを解雇されることになりました。Genesisとしても最後のスタジオ録音アルバムとなっています。まあ、前作 We Can’t Dance から6年もブランクがあって、Genesis人気も下火になっている時期に加入したことも原因の一つだったと思うので、ちょっとかわいそうかなとも思います。

この曲「Shipwrecked」はアルバムからシングルカットされた曲で、若干地味ですがTony Banksらしいアレンジのサウンドが印象的でこのアルバムの中では一番好きな曲です。MVも最終的にカタルシスが得られる映像となっていてこちらもおすすめです。

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ちなみにWilsonは現在もソロアーティストとして活動しており、2021年にもアルバム The Weight of Man を発表しています。サブスクやYouTubeでも聴けるので一聴してみましたが、スロー/ミドルテンポの渋めの曲が大半で、歌詞を理解できないと難しいかなというのが正直なところです。