Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

The Clash 「Hitsville U.K.」

曲名に「アメリカ(AmericaやUSA)」という言葉が付く曲は多いんですが、曲名に「イギリス(EnglandやUK)」やその他の国名が付く曲はあんまりないですよね。やっぱりポップ音楽ビジネスの規模の大きさもさることながら、音楽ジャンルの中でアメリカが起源になっているものが多いこと(それに起因するアメリカへの憧れの強さ)が理由なんだろうなと思っています。

曲名にイギリス国名が付く曲としては、Sex Pistols の「Anarchy in the U.K.」が結構有名かなと思いますが、私が思いつくのは、同じくイギリスのパンクムーヴメントを牽引していたバンド The Clash の「Hitsville U.K.」。アルバム Sandinista ! に収録されてシングルにもなった曲です。

The Clash / Sandinista !

このアルバムは、アナログレコードでは3枚組(36曲収録)というボリュームでリリースされた作品で、従来のパンクやレゲエだけでなく、ロカビリーやカリプソなどの幅広いサウンドを導入し、また当時ジャマイカで流行していた「ダブ」という一種のリミックスの手法を取り入れたりと、ごった煮的ではあるけれどエネルギーに満ちたアルバムでした。

アルバム収録曲「Hitsville U.K.」は、メンバーでギター担当の Mick Jones がリードヴォーカルを取る曲で、Mick Jonesの当時のガールフレンドだったシンガー Ellen Foley が一緒に歌っています。この曲名の由来は、モータウンレコードの初期の本社があった場所が「Hitsville U.S.A.」と呼ばれていたとのことで、これを拝借したものらしいです。確かにサウンドモータウンの音楽をオマージュしたものとなっていて、いかにもといったベースフレーズとポップなメロディーが印象的な曲です。

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ちなみにこのアルバム Sandinista ! には「Something About England」という曲も収録されていて、1つのアルバムに2曲もイギリスの国名が入っているというのは非常に珍しいんじゃないでしょうか?