Rushの1980年代の作品は、曲がコンパクトになり、シンセを多用したりと最もポップ路線に近づいた時期です。この頃のRushで一番好きな曲が1985年のアルバム Power Windows 収録の「Marathon」です。
Rush / Power Windows
この曲はなんといってもライブでの再現性を重視したGeddy Leeの演奏が見事です。キレのいいベースギターだけでなく、キーボードを演奏するときは同時にベースペダルを使用した演奏で、さらにヴォーカルも担当しているという八面六臂の活躍ぶりがスタジオ録音版でも明確に分かります。
この曲で特に好きなのが2分55秒あたりからの変拍子を交えた間奏部からクライマックスに向かう部分で、Neil Peartのタイトで手数の多いドラミング、Alex Lifesonのコンパクトながらも印象的なギターソロ、そしてGeddy Leeのベースギターとベースペダルを切り替えながらの演奏による見事なアンサンブルとなっています。
こちらはライブアルバム A Show Of Hands の音源を使ったビデオクリップです。