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Mike Oldfield アルバム紹介 その22.5(番外編):アルバム未収録曲から(Warner Music時代)

Warner Music 在籍時代、つまり Tubular Bells II (1992) から Tubular Bells 2003 (2003)までの期間のオリジナルアルバム未収録曲です。この時期リリースされたシングルには、多くのリミックスバージョンが収録されましたが、それらはOldfieldファンが求めているものとは程遠いダンスミックスがほとんどで非常に残念なんですが(個人差あり)、そういう個人的に好きでないリミックス曲は除いて紹介していきます。

 

Sentinel [Single Restructure]
まずは、アルバム Tubular Bells II の冒頭曲「Sentinel」をシングル用に再構成した曲。アルバムの音源をベースにスネアドラムを加えてよりリズミックにしたアレンジは、おそらく共同プロデューサーの Trevor Horn によるものと思われます。

Early Stages
「Sentinel」のカップリング曲として収録されたこの曲は、Tubular Bells II 制作の初期段階でTrevor Hornが関与する前のアルバム導入部分の音源とのこと。原曲である Tubular Bells の導入部に近い印象で、ピアノシーケンスの7+8の変拍子も残っています。

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Silent Night
アルバム Tubular Bells II からシングルカットされた「Tatto」のカップリング曲。以前このブログで取り上げていますので、こちらを参照ください。

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The Spectral Army
The Song of The Boatmen
この2曲は アルバム The Songs of Distant Earth からのシングル「Hibernaculum」にカップリングとして入っていた曲。実はこのシングルCDは持ってなくて、昔、神戸三宮のせいでんで置いていたのを見つけて、そのうち買おうと思っていたらいつのまにか無くなっていたという残念な思い出があります。
「The Spectral Army」は、バグパイプ風の音色のノスタルジックなメロディが素敵な曲。「The Song of The Boatmen」は浮遊感のあるシンセサウンドに導かれて、シンプルなメロディを奏でるOldfieldのギターが美しい曲。どちらも3分に満たない小品です。

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Indian Lake
これもアルバム The Songs of Distant Earth からのシングルCD「Let There Be Light」のカップリング曲。優しい印象のメロディを3回繰り返すだけの曲ですが、3回目のOldfield独特の音色のギターが素晴らしい。「The Spectral Army」「The Song of The Boatmen」「Indian Lake」はいずれも同時期に作られたものと思われますが、Oldfieldらしい歌心を感じさせる曲でどれもお気に入りです。

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Women of Ireland [Lurker Edit]
この曲はアルバム Voyager に収録された同名曲をダンスミュージック風にリミックスしたもの。1997年のベストアルバムの発表に併せてリリースされたもののようです。リミックスしたのは Henry Jackman と George Schillingというミュージシャン/エンジニア。Henry Jackman はアルバム Voyager でもプログラマーとしてクレジットされていますが、現在は映画音楽の作曲家として活躍しているようです。原曲の雰囲気を壊さないようなアレンジで、コンパクトでダンサブルなリミックスとなっていて意外と聴きやすいです。

Mike’s Reel
「Women of Ireland [Lurker Edit]」のカップリング曲ですが、曲名のとおり、アイリッシュダンス風の曲。打ち込みやシンセがメインのこの時期のOldfieldの作品の中では珍しいアコースティック楽器によるアンサンブルになっていて新鮮です。

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Introduction 2003 [Single Remix]
これはアルバム Tubular Bells 2003 のプロモーション用として制作されたヴィデオクリップの音源。アルバム紹介の記事で言及していますので、こちらをご参照ください。

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以上紹介した曲は、以前はなかなか手に入らないレアトラックばかりだったのですが、2015年にリリースされたWarner時代のコンピレーション盤 The Best Of: 1992-2003 に全曲収録されることになりました。今ではYouTubeでもサブスクでも聴けるので便利な時代になったものですね。

 

あと1曲、これはMike Oldfieldの作品というよりは、Tubular Bells の音源を使ってミックスアップしたような作品なんですが、一応取り上げておきます。

Tubular X
1998年にリリースされた映画版「X-Files」のサントラのヨーロッパ盤に収録された曲(日本盤にも収録されたようです)。X-Filesの音楽プロデューサーであるMark Snowが、X-Filesの有名なテーマにTubular Bellsの導入部を組み込んだもので、Oldfieldがこの曲にどこまで関与したかは不明です。

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