Queenはデビュー当初から日本では人気があったので、洋楽に興味が無くてもラジオから流れるQueenの曲が頻繁に耳に入ってきていました。そういうわけで個人的には彼らの1970年代中期のサウンドが強く印象に残っています。
1970年代後半に入ると、アメリカでの成功を見据え、よりシンプルなサウンドに移行していくのですが、その方向性が実を結んだのが、1980年のアルバム The Game だったと思います。全米でNo.1を獲得したロカビリー調の「Crazy Little Thing Called Love」やブラックミュージックに接近した「Another One Bites The Dust」などは彼らの新機軸だったといえますが、それでもアルバムの中には従来のQueenらしい曲もいくつか収録されていました。その一つがこの曲「Save Me」です。
これは従来のQueenサウンドの集大成のような曲ではないかと個人的には思っています。ドラマチックな曲調とオペラ風コーラス、そしてBrian Mayの独特な音色のギターといったQueenの個性・美学が凝縮されています。特に好きなのが、3:00手前から始まるMayのギターソロとそれが終わった後の全員での「Yeah!」というシャウトが入るところ。今聴いても心が震える感じがします。
こちらはヴィデオクリップ。
このアルバムの後はさらにブラックミュージックに近づいたアルバム Hot Space が発表されると、「ちょっと違う」と思ってしまって、以後は距離を置いてしまったのですが、最近試しにサブスクで Hot Space を聴いてみると、当時の Michael Jackson のサウンドに似ていることに気がつきました。これも彼らなりの試行錯誤があったんだろうなぁと思ったりしています。
Queen / The Game
アナログ盤は光沢のある銀色ジャケットだったように記憶しています。