Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

The Dream Academy 「Power To Believe」

1985年のヒット曲「Life in A Northern Town」で有名なイギリスの3人組バンド、The Dream Academyの1987年発表の2ndアルバム Remembrance Days に収録されているのがこの曲「Power To Believe」。

1stアルバムがヒットしたので、2ndアルバムへの周囲の期待は高かったと思います。事実、アルバム制作は、共同プロデューサーにGenesisのプロデュースを手掛けていたHugh Padghamを迎え、Jerry Marotta(ドラム)、Lindsey Buckingham(ギター)、Larry Fast(キーボード)といった豪華なゲストミュージシャンが参加して行われたようです。

が、地味な曲が多かったこともあり、売り上げは芳しくなかったようです(いわゆる大コケ)。結局バンドは3rdアルバムを発表した後解散してしまいます。ということで一発屋のイメージが強い彼らですが、このアルバムには繊細だけどいい曲が多く入っていて個人的には1stより気に入っています。(Korgisの「Everybody's Gotta Learn Sometime」のカバーも収録されています。)

 

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The Dream Academy / Remembrance Days

 

この曲「Power To Believe」は、アルバムの中でもダークな雰囲気をもった作品で正直地味なのですが、ぶ厚いパッド系のシンセサウンドをバックに歌われる哲学的な歌詞が彼らのインテリジェンスを感じさせる曲だと思います。逆にそういった面が受け入れられなかったということも言えるとは思いますが。

サウンド面では、Phil Collinsの曲「In the Air Tonight」に影響を受けていたり、メロディがPeter Gabrielの影響を受けていたりと、共同プロデューサーのHugh Padghamがバンドに持ち込んだものは大きかったように感じます。

この曲で、個人的に好きな個所は2:50~3:10あたりの間奏部で、ここを境に歌詞の視点が「him」から「me」に代わるという場面転換の構成も見事です。

 

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大々的におすすめするわけではないけれど、個人的にひそかに愛でてる曲という感じですかね・・・。