Moonshine+

個人的に好きな曲たちについて書いています。

キーボードソロがある曲(その28):Yes 「Close To The Edge」

1970年代プログレッシブロックの、というよりも歴代のロックアルバムの中でも傑作と呼ばれているYesのアルバム Close To The Edge(邦題:危機)のタイトル曲。

4部構成19分に及ぶこの曲の中でも聴きどころといえるのが、後半の「I Get Up, I Get Down」でのRick Wakemanによるパイプオルガン~シンセソロから最後のパート「Seasons Of Man」になだれ込んでその直後から始まる1分間に渡るハモンドオルガンのソロだと思っています。

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上記のYouTube動画でいうと、13分04秒あたりからパイプオルガン~シンセ、14分53秒あたりからハモンドオルガンソロが聴けますが、特に装飾音を多用した個性的なハモンドオルガンの演奏が文句なしにカッコイイです。

 

今回はYesのいくつかのライブ映像からこのオルガンソロの部分をピックアップしてみます。

まずは、ライブアルバム YesSongs でも聴くことができる1972年のコンサートからの映像。オルガンソロは14分30秒あたりから。メンバー皆若いですねぇ。

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次は1975年のライブ映像。バンドを脱退したWakemanに代わり加入した Patrick Moraz による演奏。MorazはWakemanとスタイルが異なるジャズ要素が濃いプレイスタイルで、この曲のオルガンソロでも全く違う演奏を聴くことができます。16分25秒あたりから。

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次は、1980年代後半、Yesを脱退した ヴォーカルのJon Andersonが新たに結成したバンド Anderson Bruford Wakeman Howe(ABWH)による1989年のライブ演奏。これは昔テレビでも放映されましたね。Bill Brufordがエレクトリックドラムを叩いているところとか、Rick Wakemanがデジタルシンセに囲まれているところとか当時の流行を感じさせるところも興味深い映像です。

Wakemanのソロは15分50秒あたりから。ここではローランドのD50でオルガンの音色を出しています。若干テンポが遅めですが、Wakemanの指さばきが良く見えるのがポイント高いです。

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1994年のアルバム Talk の後、消滅しかかったバンドですが、1977年当時のラインアップで1996年再結成した際に行われた復活ライブとそのアルバム Key To Ascension の音源のようです。キーボードはこれがYesへの復帰が3度目となるRick Wakeman。15分50秒あたりからのオルガンソロはいつものWakeman節で、個人的にはこの曲はやっぱりWakemanの演奏じゃないとね、と思います。

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最後は最近のYes、といっても10年前の映像ですが。ベースの Chris Squireとドラムの Alan Whiteはどちらも天に召されています・・・。

ヴォーカルのJon Davison以外のメンバー皆さん高齢なので、ゆったりした演奏でオリジナルの緊張感はあんまりないのですが、皆さん頑張っていらっしゃいます。キーボード演奏はGeoffery Downes。15分05秒あたりからのオルガンソロもオリジナルにとらわれないものとなっています。弾いているキーボードはハモンド社のデジタルオルガン SK1ですね。

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Yes / Close To The Edge