2021年に公開されたアニメ映画「サイダーのように言葉が湧き上がる」。映画公開時のPVで大貫妙子さんの歌が使われているの見て、いつか映画本編を観たいと思っていたところ、先日偶然NHK Eテレで放送されるのを知って今更ながらですが視聴しました。(Netflixではだいぶ前から配信されていたんですね)
この作品は高校生二人のボーイミーツガールなストーリーなのですが、ドラマの小道具として使われるのが、SNSといった現代風なものだけではなく、介護サービス施設の利用者がキーパーソンだったり、俳句、中古レコード屋、盆踊りといったひと昔、いやふた昔前のものだったりして、どちらかというと若い世代よりも中高年世代に強くアピールする作品ではないかと感じました。
そしてストーリー終盤の重要なパーツとして使用されたこの大貫妙子さんの「YAMAZAKURA」。約50年前にピクチャー盤のレコードとして録音されたという設定の曲ですが、まさしく1970年代の大貫妙子さんの作品のようであり、なおかつ現在ブームとなっているシティポップの香りを湛えた曲となっています。
大貫さんはこの映画の監督であるイシグロキョウヘイさんからのオファーを受けて、70年代を意識してこの曲を書き下ろしたそうですが、当時から50年近く経っていてもこんなみずみずしい曲を書けるのがスゴイと思います。
こちらは映画のPV。
サイダーのように言葉が湧き上がる オリジナル・サウンドトラック
映画の劇伴は牛尾憲輔さん。牛尾さんは電子音中心のサウンドが持ち味ですが、背景音として使用される電子音がサイダーの泡のようなイメージを抱かせてこちらも素敵です。